水道専門用語解説

抜き掘り
抜き掘りは、地下に埋設されている管や設備を掘削して取り出す作業手法を指します。主に道路や歩道などの公共の場所で行われるもので、新しい設備の敷設や老朽化した設備の交換・修理・改修などの目的で使用されます。水道においても、配水管や排水管、下水道などの修理や改修、新規設備の敷設に抜き掘りが頻繁に用いられます。
以下では、水道における抜き掘りの詳細、手法、利点、注意点などについて詳しく説明します。

１．抜き掘りの手法
抜き掘りにはいくつかの手法がありますが、一般的な手法としては以下が挙げられます。
オープンカット工法： 地上から地下へアクセスし、地上での掘削作業を通じて地下の管や設備を取り出します。掘削後、修理・敷設作業を行い、最後に埋め戻しを行います。
シャフト工法： 井戸やシャフトを掘削し、その中から地下へアクセスして作業を行います。特に深い地下や狭い場所での抜き掘りに適しています。
トンネリング工法： 地下でトンネルを掘削して、その中から作業を行います。主に長距離の抜き掘りや、大規模な水道管の敷設に用いられます。

２．抜き掘りの利点
効率的な修理・敷設： 既存の地下設備を取り出し、修理や新規敷設が比較的効率的に行えます。
精密な作業が可能： 地上からのアクセスやトンネリング工法を用いることで、比較的精密な作業が可能です。
安全管理が容易： 地上での作業が主体となるため、安全管理がしやすく、周辺への影響を最小限に抑えることができます。

３．抜き掘りの注意点
交通規制と周囲への配慮： 道路や歩道での抜き掘りの際には、交通規制や周辺の住民への配慮が重要です。安全確保と周辺への影響を最小限に抑えることが必要です。
地下設備の調査： 抜き掘り前に、地下に埋設されている設備や配管の調査が必要です。これにより、位置や状態を把握し、効果的な抜き掘り作業が行えます。
地盤調査： 掘削時の地盤の状態や地下の障害物の有無を事前に調査することが重要です。これにより、作業の進行や安全管理が適切に行えます。

抜き掘りは、水道工事や地下設備の改修・敷設において重要な手法であり、安全・効率的な作業が求められます。周辺への配慮や適切な調査、工法の選定が成功の鍵となります。